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よけいなことはいいません よけいなことをするだけだ
<毎週水曜更新・ときどき日曜版も>
何度もジブリ汗まみれ・ピグレットはきみのこと・改善士の人・涙のプリンセス・さんぽ・朝鮮学校こども手当除外に寄せて
水曜レポート | 23:59 | author: れい | satourei.com
3月1日〜7日のこと。


月曜から日曜まで丸まる、潰れていた。
何もかもが不安になり、希望を見出すことができないまま、鬱と怠惰の日々を過ごしたのだった。
そんな中、ずっと、「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」のポッドキャストを聴いていた。
「ジブリ汗まみれ」は、TOKYO FMで日曜夜11時に放送しているラジオ番組である。
スタジオジブリの代表取締役プロデューサー、鈴木敏夫さんが、ゲストと自由に喋る。
ずっと前に夢中で聴いていたけど、しばらく遠ざかっていた。
久し振りに、ぼくは「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」を聴いた。
楽曲を聴くように、何度も何度も聴いた。同じ回を続けて聴くこともあった。
ロックンロールやフォークソングやジャズやコメディが思い出させてくれる希望の光は、先週のぼくにはあまり長く続かなかった。
ぼくのココロの中に確かに灯っている小さな火種を、音楽やまたほかのいろいろが大きくしようとしてくれる。いわば、それらは松明だ。
しかし、火種は、か細く、またココロの中は冷たい嵐が吹いていた。
だから、力強く優しいはずのそれら松明の炎でも、どうしても火種に近づいてもすぐに嵐にかき消されてしまった。
ぼくは何をしたいのか、どうすれば助かるのか、はては自分とは何なのかさえ、わからなくなる。もともと、そんなものはわからないのかもしれないが。
そんなロックもフォークも何も突き刺さらない状態のぼくの耳元で、「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」は流れ続けていた。
それは何故か、自然にわかっていった気がする。
人と会いたい、さびしい、どうすればいいのかわからない、自分に個性や才能があるのか不安、といった人生のあまりに根幹的な苦悩に押しつぶされていたとき、ぼくは確かに、鈴木敏夫やそしてゲストの人々を通して、<コミュニケーション能力の訓練>と、そして<自分の個性の再確認>をしていたのだと思う。
どんな人にも対等に接して面白がり、人との出会いの中で仕事を紡ぎ楽しんでいく、親分肌の鈴木敏夫という痛烈かつ自由なやくざ者。彼のいる「れんが屋」にやって来る、様々な年齢や立場の人々。
鈴木敏夫の人を惹き付ける巧みな話芸が浮き上がらせる、現代。
ぼくは、一週間かけて、鈴木敏夫に診てもらっていた。




日曜日、ディズニー・チャンネルで、くまのプーさんの「ピグレット・ムービー」を観た。
ピグレットは、石井桃子さん訳の原作絵本でいうところのコブタだ。
ピグレットは、プーさんたちの中で、とても小さい。
でも、ピグレットのココロはとても大きい。
悲しいと思っても誰かを責めないし、かといって自分を卑下するわけでもない。
みんなが、ゆっくりと、ピグレットのことを考えていく。
あのときも、あのときも、ピグレットがいたから・・・。
キャラクターは何だかずいぶん絵本と違うけど、原作のエピソードをたくさん引用していて、よかった。
何よりもちろん、そのアニメーション、絵、動き。
「もりのくらし」のナッツやレインのおてては、どうして手袋してるみたいなのって思っていたけど、プーさんのおててもおんなじだった!
ピグレットは、きみのこと、ぼくのこと。
みんながピグレットだし、みんながプーさん。




テレビで、圓楽を襲名した楽太郎さんのニュースをいろいろ見た。
寄席に出られない圓楽一門が、襲名興行を寄席で行える。
そのうれしさと、しかし、その場に先代圓楽がいないこと。楽太郎改め圓楽師匠の涙。
落語界がひとつになっていくきっかけを、圓楽、歌丸師匠ほかが具体的に夢見ている感じが伝わってきて、感じ入るものがあった。
トークはカットされていたけど、パーティーに談志師匠が現れていたのを見て、こちらもホッとした。


「情熱大陸」で、改善士という職業の人を観た。
簡単に言えば、公共事業のコストを減らして改めて計画し、何でも、よいもの、よい暮らしへと改善してしまう人だ。
鈴木敏夫さんのラジオを聴いてから、自分と全然違う生き方をしている人でも、食わず嫌いのような反応は起こさないで、興味を持って面白いと思えるようになった。
人や世界のために、常識にとらわれないアプローチをして、そしてそれが自分の仕事である、というこれこそ人生の面白さだ。




清志郎さんの「夢助」の5曲目、「涙のプリンセス」。
これは、ぼくのことではないか、とハッとして胸を打たれる。

 世界はまだ 夜明け前だ
 光は見えない
 人々は今 暗闇の中
 何も確かなものも無い
 
 砂のお城に 眠っているのか
 涙のプリンセス

  今夜君を 迎えに行くよ
  抱きしめたら もう離さない
  すべてが今 始まるのさ
  あふれるこの愛を 君の胸に

 世界はなぜ 愛を見失い
 傷つけ合うんだ
 人々は今 孤独の中
 信じ合う術を知らない

 砂を噛むような 夢に踊るのか
 涙のプリンセス

  今夜君を 迎えに行くよ
  抱きしめたら もう離さない
  僕らだけは 愛し合おう
  あふれるこの愛を 君の胸に

 砂の器に スープはそそげない
 涙のプリンセス

  今夜君を 迎えに行くよ
  抱きしめたら もう離さない
  すべてが今 始まるのさ
  あふれるこの愛を 君の胸に

  今夜君を 迎えに行くよ
  抱きしめたら もう離さない
  僕らだけは 愛し合おう
  あふれるこの愛を 君の胸に

 (「涙のプリンセス)作詞・作曲:忌野清志郎・三宅伸治」





大橋のぞみちゃんの「ノンちゃん雲に乗る」の歌詞カードを見て、「となりのトトロ」の主題歌の「さんぽ」が中川李枝子さんの作詞だってことを知った。
中川李枝子さんは、「いやいやえん」や「ぐりとぐら」や「そらいろのたね」の作者です。
ちなみに「いやいやえん」を書くことを薦めたのは石井桃子さんだそうです。
それから、宮崎駿さんは「崖の上のポニョ」をつくるとき、最初、「いやいやえん」や「かえるのエルタ」を元に物語をつくろうとしていたそう。
「『ポニョ』は理屈なんかすっ飛ばした映画だけど、中川李枝子さんって人はもっと理屈がすっ飛んでるんです、でも、中川李枝子さんって人は、それで辻褄が合う人なんですよね」と、宮崎さんが言っていたのが印象的。
そして、ぼくは「さんぽ」の歌詞がいかに素晴らしいかを改めて知るのだった。もちろん、曲もいいのだけど。

 あるこう あるこう わたしはげんき
 あるくの だいすき どんどんいこう
 さかみち トンネル くさっぱら
 いっぽんばしに でこぼこじゃりみち
 くものすくぐって くだりみち

 あるこう あるこう わたしはげんき
 あるくの だいすき どんどんいこう
 みつばち ぶんぶん はなばたけ
 ひなたにとかげ へびはひるね
 ばったがとんで まがりみち

 あるこう あるこう わたしはげんき
 あるくの だいすき どんどんいこう
 きつねも たぬきも でておいで
 たんけんしよう はやしのおくまで
 ともだちたくさん うれしいな
 ともだちたくさん うれしいな

 (「さんぽ」作詞:中川李枝子 作曲:久石譲)





鳩山由紀夫内閣総理には、その人柄とおかしなキャラクターに期待していて、批判どころかむしろ同情の気持ちさえ持っていたとこっろがあった。
もちろん、沖縄の米軍基地移設の問題は、そんな余裕なんかないことなのだけど、
しかし、ぼくは、いま、とても残念だ。
いつもあやふやに、すべての意見を立てようとするために自分の意見を言わない鳩山由紀夫という人が、朝鮮学校のこども手当除外をはっきり言った。
ショックだった。
なぜ日本に朝鮮学校があるのか、なぜ在日朝鮮人・韓国人の人々がいるのか、ルーツは忘れてはならないはずだ。朝鮮学校が北朝鮮と関係しているかどうかなんて、そこに通う人たちにまったく関係がないことだ。考えるべきは、そのルーツだけだ。
ぼくら日本人のほとんどは、朝鮮人なのに。
そうじゃない人も、もっと昔に半島や大陸から来たはずなのに。
要するに、誰だって、アフリカのはずれから来たのだ。
結局のところ、海だ。
我々は海から来た。
そのとき、いまみたいな姿をしていたかとか、そんな話はどうでもいい。
もっと言えば、始まりは宇宙だ。
宇宙ができる前は、何もなかったらしい。
それなら、私たちは無からやって来た。
ばかばかしいじゃないか。
無からやって来たはずの私たちが、何億年もの間ずっと、あれやこれやと言い合って、殺し合って、そして愛し合っている。
で、何の話でしたっけ!!
水曜レポート | 23:59 | author: れい | satourei.com
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